ANAカードと言えば、ANAマイルは貯まるけれど年会費がかかる、というイメージがあります。29歳以下が5年間だけ使えるという無料カード『ANA JCBカード ZERO』という例外もありますが、ANAカードは一般カードでも2000円の年会費がかかります。でも、カードによっては、年会費を支払ってでも使いたいものもあります。その1つが『ANA VISA Suica カード』です。
目次
カードのスペック
『ANA VISA Suica カード』のスペックは次の通りです。
国際ブランド | VISA |
発行会社 | 三井住友カード |
入会資格 | 満18歳以上 (高校生・大学生は除く/未成年者は親権者の同意が必要) |
年会費 | 初年度無料 次年度以降:年2000円 ※「マイ・ペイすリボ」登録&利用で751円(税別) |
支払日 | 15日締め/翌月10日払い |
付与ポイント | ワールドプレゼント |
ポイントの有効期限 | 2年 |
ETCカード | 初年度無料 次年度以降:500円 ※前年度に1回以上ETC利用の利用で無料 |
家族カード | なし |
海外旅行傷害保険 | 最高1000万円(自動付帯) |
国内旅行傷害保険 | なし |
国内航空傷害保険 | 最高1000万円(自動付帯) |
ショッピング保険 | 最高100万円 |
紛失・盗難・ネット不正利用 | 補償 |
年会費は実質751円
『ANA VISA Suica カード』の年会費は初年度無料で、次年度以降は2000円です。でも「マイ・ペイすリボ」へ登録して、しかも年に1回以上カードを利用すれば、年会費は1249円割引されて751円になります。
「マイ・ペイすリボ」というのは、三井住友VISAカード特有のリボ払い方式で、あらかじめ自分で指定した毎月の支払い上限金額を超えた分がリボ払いになります。リボ払いの形態をとってはいますが、買い物の際には一回払いを指定すればOKで、しかも初回の支払いにはリボ払いの手数料は発生しません。従って支払い上限をある程度高額に設定しておけば、普段はリボを意識することなく利用することができます。
ポイントの交換先が豊富
『ANA VISA Suica カード』は三井住友VISAカードなので、通常利用で貯まるポイントは「ワールドプレゼント」というポイントです。1000円利用につき1ワールドプレゼントが付与され、1ワールドプレゼントは「ドコモポイント」「Tポイント」「Edy」「WAON」等の様々なポイントに「1ワールドプレゼント=5ポイント」で交換できるため、実質の還元率は0.5円ということになります。カードの還元率としては特に高くはありませんが、ポイントの交換先の豊富さは他のクレジットカードにはない魅力です。
Suicaチャージでポイント付与
『ANA VISA Suica カード』の場合、普段使いのSuicaカードへのチャージでも1000円につき1ワールドポイント付与されるのもメリットの一つです。Suicaへのチャージでポイントがもらえるカードはビューカード系も含めていくつかありますが、普段Suicaを使っていて、しかもANAマイルを貯めることが目的の人の場合は『ANA VISA Suica カード』がイチオシとなります。ネックになりがちなモバイルSuicaの年会費も”当面無料”となっています。
オートチャージでも付与されるので、残高を気にすることなくお得に使えて、とても安心です。
ボーナスマイルや特典がある
『ANA VISA Suica カード』には通常のフライトマイル以外にもマイルが貯まる様々な特典があります。
・ANA便およびANAグループ便に搭乗した場合に、フライトマイルに加えて割増しマイルがもらえます。
・カード入会時および毎年のカード継続時に1000マイルのボーナスマイルがもらえます。
・ANAカードマイルプラス提携店の利用でマイルがもらえます。
また、割引特典もあります。
・ANA国内線・国際線の機内販売が10%割引で利用できます。
・空港内店舗『ANA FESTA』が10%割引で利用できます。
・ANAのショッピングサイト『A-style』が5%割引で利用できます。
マイル交換レートが選択できる
『ANA VISA Suica カード』の利用で貯めたワールドプレゼントをANAマイルに交換する際のレートは、どの方式で交換するかによって異なります。交換方式は応募方式と自動移行方式の2種類があり、それぞれに「10マイルコース」と「5マイルコース」があります。ワールドプレゼント
移行方式 | マイルコース | 交換レート | マイル移行手数料 |
応募方式 | 10マイルコース | 1ポイント→10マイル (還元率1%) | 年6000円(+税) ※移行した年度だけ |
5マイルコース | 1ポイント→5マイル (還元率0.5%) | 0円 | |
自動移行方式 | 10マイルコース | 1ポイント→10マイル (還元率1.0%) | 年6000円+税 |
5マイルコース | 1ポイント→5マイル (還元率0.5%) | 0円 |
応募方式/10マイルコースを選択した場合の移行手数料6000円は、移行した年度(4月1日~3月31日)だけ支払いが生じます。2年に一度しか移行しなければ移行手数料は実質3000円/年ということになります。
ちなみに年間50万円のカード利用で2年間に貯まるワールドプレゼントは1000ポイント。これをマイルに交換した場合、「応募方式/10マイルコース」では10000マイル(手数料6000円+税)となり、「応募方式/5マイルコース」では5000マイル(手数料0円)となります。大量のワールドプレゼントをまとめて2年に一度マイルに交換する方法をとるなら、圧倒的に「応募方式/10マイルコース」がお得です。3年に一度ならもっとお得かもしれませんが、一般カードのワールドプレゼントの有効期限は2年なので不可能です。
オンラインショッピングモール利用でポイント倍増
クレジットカードはネットでの買い物にとても便利ですが、『ANA VISA Suica カード』の場合、ひと手間かけるだけでポイントが倍増するお得な方法があります。知っているのと知らないのとでは大違いです。
ポイントUPモール
「ポイントUPモール」は三井住友VISAカード専用のオンラインショッピングモールです。amazonやニッセン,楽天市場など、普段よく利用するネットショップも、ポイントUPモールを経由するだけで、もらえるポイントが2倍~20倍に増えます。
また、リアル店舗に対応した「お店でショッピング」のコンテンツを利用することで、大丸,松坂屋,東急百貨店などでの買い物に対しても3倍~10倍のポイント増量が見込めます。詳細は公式サイトで確認しましょう。
ANAマイレージモール
ANAマイレージカードの会員だけが利用できる「ANAマイレージモール」を経由すると、ニッセン,じゃらん,Yahoo!トラベルなどの利用でマイルが通常の2倍~3倍貯まります。直接マイルを貯めたい人におススメです。
残念な点
『ANA VISA Suica カード』にも弱点がいくつかあります。
その1つは、家族カードが作れないことです。人によっては家族カードが必須という場合もありますから、そういう場合は残念ながら他のカードを探すしかありません。
また、ゴールドカードの設定がないことも、人によっては物足りなさを感じることでしょう。インビテーションでゴールドカードになる、といった楽しみもないので、ラウンジ狙いの人にはおススメできません。
さらに、Suica機能を持ち合わせたカードでありながらSuica定期券には対応していないことです。通勤に定期券を利用している人はカードを別々に持たなければなりません。
SuicaカードやモバイルSuicaを常用している陸マイラーにはこの上ない魅力を持つ『ANA VISA Suica カード』。メインカードにすれば強力な威力を発揮してくれそうです。